大学や大学院で学ぶ
大学や大学院は、年齢に関係なく学びたい時にいつでも学ぶことができることになっています。
社会人になってから大学や大学院で学びたい方のために、「社会人入試制度」というものがありますが、働きながら学べる「通信制大学・大学院」、夜間に学べる「夜間大学・大学院」もあります。
いずれも、幅広い年齢の方が学んでおり、50代から「大卒の学歴が欲しい」「専門的な知識やスキルを得たい」「学び直しをしたい」という方にもおすすめです。
社会人大学・大学院とは
社会人大学や社会人大学院とは、既存の大学に社会人が通学しやすいような設備、施設、機能を備えている大学(大学院)を指します。
日本では、高校卒業後に大学に入学し、大学卒業後に就職するという流れが一般的でしたが、海外ではすでに「リカレント教育」の概念が定着しています。
「リカレント教育」とは、生涯教育の一形態で、社会人になってからも学び直しができるような反復・循環・回帰型の教育システムを指します。
人生100年時代と言われる日本でも、「リカレント教育」の必要性が叫ばれるようになり、そのひとつとして用意されているのが「社会人入試制度」です。
「社会人入試制度」では、何歳になってからでも、また働きながらでも受験できるよう、一般入試よりも科目数が少なくなっていますが、書類審査や面接でこれまでのキャリアや人間性が評価される場合が多いようです。
入試合格後は、仕事を辞めて大学に通うという方法もありますが、仕事を続けながら昼夜開講制や夜間開講制、通信制の大学や大学院で学ぶという方法もあります。
どのようなルートであっても、社会人大学を卒業すれば大卒の学歴を得ることができ、社会人大学院を修了すれば、修士号・博士号・専門職学位が授与されます。
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通信制大学・大学院
現在、40代を中心に50代、60代の方など幅広い年齢層の方が学んでいるのが通信制大学や通信制大学院です。
通信制の場合は、時間や場所を問わず学ぶことができるため、働きながらでも大学生や大学院生になることができます。
また、通学制に比べると学費は安く済み、入学試験は行わず書類選考のみで入学できるところが多くなっています。
履修方法は、指定されたテキストをもとに自宅で学習する「テキスト履修」、DVDやインターネットで授業を受ける「放送・メディア授業」、指定会場へ一定回数または一定期間通学する「スクーリング」の3種類があり、これらを組み合わせて卒業を目指します。
スクーリングは、大学が指定する日時に会場に行って授業を受ける必要がありますが、働いている場合は対応できないこともあり、それが通信制大学の卒業率が低いひとつの原因と考えられています。
ただし、昨今ではインターネットの普及により、入学から卒業まで通学が一切不要な通信制大学もあるので、大学選びの際にチェックしてみてください。
通信制大学の場合の授業の進め方は、一般的にレポートを提出し、単位認定試験を受けるという方法が取られていますが、4年間で合計124単位を修得し、卒業試験や総合面接試験を経て卒業すれば大卒の資格を得ることができます。
このように、通信制大学や通信制大学院は自宅での学習が中心になるため、何歳からでも全国どこからでも憧れの大学で学ぶことができるという魅力があります。
夜間大学・大学院
夜間大学や夜間大学院は、平日の夕方以降(主に18時以降)と土曜日に授業が受けられるようになっており、通信制と同様に社会人として働きながら学ぶことができます。
「一部」と呼ばれる昼間の学部に比べ、「二部」と呼ばれる夜間の学部は、学費が安く入試の難易度も低く設定されています。
ただし、単位取得の難易度は昼間の学部と変わらず、夜間大学の場合は4年間または5年間で卒業できるようになっています。(医学、歯学、臨床薬学、獣医学は6年間となっています。)
大学院の場合は、一般的には修士課程が2年、博士課程が5年となっていますが、仕事の都合やライフスタイルに合わせて履修期間を延長することができる「長期履修制度」があります。
夜間大学や夜間大学院は、高校を卒業したばかりという人もいれば、定年退職後に入学したという人など、幅広い年齢層の人が通学しています。
職業や経歴もさまざまで、一緒に学ぶことにより多様な人生経験や社会経験から、昼間部では得られない刺激や思いがけない交流を得ることができます。
また、「どうしてもこの大学で学びたい」といった明確な目的意識や向上心を持っている人が多く、自然に影響を受け励みにもなります。
社会人の大学等での学びを応援するサイト・「マナパス」のご紹介
文部科学省が推奨する社会人の学びを応援するためのポータルサイト「マナパス」では、全国各地域の大学・高専・専門学校の「学び直し講座情報」を検索できます。
「在学生・修了生インタビュー」のページには、50代・60代の方の声も多数掲載されています。
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